ニコニコフレームの組み立てを岩手県山田町で行いました。
ニコニコフレームは以前も紹介しましたが、素人でも簡易に組み立てられる木造のフレームユニットです。
間口2.5mx高さ2.5mx5mです。なぜこの大きさかというと、トラックに乗せられる最大の大きさだからです。
設計はパッシブハウスジャパン代表理事で東北芸術工科大学客員教授の森みわさん、同准教授の馬場正尊さん、そして私です。3月に学科の課題を相談するために集まったのですが、被災地になにかできないか話しているうちにまずはつくってみようと言う話になりました。
そこで、東京の外苑キャンパスでまず組み立てたのが始まりです。
そこでは2週間展示をして、さて、本番です。
当初は室内間仕切りを考えていましたが、どうやら室外でも行けそうだと屋根や床のおさまりを考えたのが、version2です。
宮崎の川島木材がつくっていますが、別に汎用的な技術なので、他でもつくれる可能性はあります。でも、原段階では、宮崎でつくるのが決定的に安価にできています。屋外型ユニットで26万円、フレームのみで19万円です。この価格は震災地応援価格なので、一般にはもう少し高くなります。一般の仮設住宅が350万円と比べると破格に安いこともわかります。宮崎はさすがに遠いので、運搬費がおそらくネックになるだろうと思われます。あるいはまとめて発注して一気に運ぶと良いのかもしれません。
さて、今回の山田町へ3棟寄付しました。山田町の沿岸部は津波に襲われていて、沿岸部は壊滅的な状態でした。避難所になっている体育館の炊事場がなくテントで行っていたのを衛生的に問題があると、スーパーハウスのような建物がほしいとの連絡を、現地でボランティアをしている学部4年生の菅谷くんからもらったのがきっかけです。
山田町の様子
私たちが伺ったのは山田町南小学校で、体育館の横と保育園の前に2棟建てました。
まずはみんなでミーティング。
さて、記号にあわせて並べていきます。
そして柱と土台をつなげる。
ピンをさして、トンカチでたたくだけ。誰でもできます。私はときどき空振り。地元のおじさんにまかせることに。
続いて床組み。床は杉の台形集成材。厚さが50mm
大引(小梁)を並べます。
床は杉の台形集成材50mm。
床を張ったら、上の方を固めます。
昇り梁をかけていきます。
屋根材は杉板20mm。乗ってもこわくない安定感。釘うちをしているのは私。
いよいよできてきました。屋根にはタイベックシートを張ります。
もう一台は保育園の前。場所が変わっても、施工性の良さはばっちり。
私たちは2台で時間切れ。3台目は翌日、町の人につくってもらいました。
2軒が終わった時点で内部に入りました。木の香りがとてもいい感じの空間です。
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